メニュー 閉じる

底地の価値・相続との関係

「底地」は借地権の付いている土地の所有権をいいます。貸地の所有権と言うともっとわかりやすいかも知れません。但し、ここでいう貸地は建物を貸地の上に建てることを目的とした貸地のみをいいますので、駐車場や資材置場など建物を建てることを目的としない貸地は含まれません。

建物は非常に高価なものであり、個人の所有物であっても社会全体に対し影響を与えるものですから、特に保護する必要があります。
しかし、そこが借地の厄介なところで、建物保護のために建物の所有者である借主に強い権利が与えられるため、底地の所有者つまり地主がその分制約を受けることになってしまいます。

底地の売却は大変難しいです。
使っている人がいる土地を売ることになるので、土地を買って自分で使いたい人が底地を買うことはありません。ですから、資金力に余裕があって土地を買って賃貸収入を得たい人だけが買手になってしまいます。不動産投資の話はよく聞きますが、実際に土地を買う人は自分で土地を使う目的で買う人が圧倒的に多いのです。買手が少なければ競争も小さくなるので価格も低くなりがちです。

相続税の算定の基準となる財産評価基本通達においては、貸地(相続税算定の世界においては貸宅地という)の場合、貸地ではない自用の土地の評価額より評価額が低くなります。

実態としては、相続税の評価額より実際の売買価格の方が低くなってしまうことが圧倒的に多く、相続を考えた場合は整理や売却など早急に何らかの対策を取っておくことが賢明です。

関連情報